マラソンによる足関節捻挫
最近、マラソンのシーズン目前になり足首の捻挫の患者さんが増えてきています。
この時期は大阪マラソンまで約一ヶ月程しかないため練習量が多くなり、怪我をするケースが非常に多いです。
特に多いのは足首の捻挫と肉離れですね。
トレイルランで足首の捻挫
ある患者さんはトレイルランをしていて道の段差に足を取られバランスを崩した際に足首を捻ったそうです。
トレイルランとは森や山中、自然公園などの未舗装の道を走るスポーツのことです。以前は山岳マラソンなどと称され、山野を舞台に活動する一部の人たちがトレーニングを兼ねて登山道や林道を走っていた。近年は自然に触れながら体力増進やダイエットを図ろうとフィットネス感覚で始める人が増えているそうです。
で症状はというと
当院に来院された時には2週間ほど経っていましたが、まだ前距腓靭帯部に腫れがあり炎症を起こしている状態でした。
さらに検査をさせて頂くと足関節の関節可動域が右より左の方が悪くなっていました。
「足首を痛めてから走ったりはしましたか??」
とお聞きすると
「痛みがあるのでホワイトテーピングをしながら走った」とのこと。
テーピングで固定しながら走ると足首の動きがないままに走るため周りの皮膚や筋肉が硬くなり、十分な関節運動が出来なくなります。
その状態が続くと関節可動域が狭くなってしまいます。
足首周りの皮膚や筋膜の癒着を調べてみると思った通り、びっしりと癒着を起こしていました。
そりゃ足首の動きも悪くなるはずです。
現状として前距腓靭帯の炎症と足関節周囲の癒着による関節可動域の不良があると説明させて頂きました。
治療方法
今回のケースはまだ炎症があり腫れがあるため、まずは腫れを引かせるためにメディセル筋膜療法を行いました。
足関節周囲の癒着も同時に剥がしていきます。
癒着を剥がした後で可動域を見てみるとさっきよりも可動が出ました。
ちゃんと癒着が剥がれている証拠です。
施術前
施術後
その後、超音波治療による前距腓靭帯部へのアプローチを行いました。
超音波治療は耳では聞こえないレベルの音の振動で深部の靭帯や筋肉の修復を早めてくれる機器です。
音の振動が患部に当たると痛みや熱さがでたりしますが、それは組織の損傷があるということです。
治療の後にキネシオテーピングという伸縮性のあるテーピングで固定し、次回の予約を取って帰って頂きました。
怪我の予防のためには
運動しやすい季節になってきましたが、怪我しないようにしっかりと運動する前とした後はストレッチ、整理体操をするようにしましょう。
するのとしないのでは、怪我のリスク、スポーツパフォーマンス、疲れの取れ方にかなり差が出ます。
また痛みが出た際は早めにライス処置を行うようにしましょう!
当院では怪我の治療はもちろんスポーツパフォーマンスの向上や、体の柔軟性を出したいなどのご相談にも対応しています。1度お気軽にご相談下さい。
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